前からちょっと気になっていたのですが.(またかぃ)
すこーしオイル漏れを起こしているようなんです.駅近くの駐輪所にVespaを預けていた時があったのですが,乗りに行くと床のコンクリートに10cmほどのシミができてました.
ありゃーなんか漏れてる…とおもってよく見ると,↓この部分からじんわりとオイルがにじんでいました.
ここですねー.にじんでいるのがわかります.
で,調べてみるとどうやらここはギアオイル(トランスオイル)の注入口のようです.ギアオイルとはその名の通り,Vespaのマニュアル変速用のギアやクラッチが収まっているケース内に入っているオイルですね.
一般的には「ギアの潤滑」,「クラッチの焼き付き防止(冷却)」などを担っています.車にもATオイルとかMTオイルとかありますよね.メンテ好きな方でないとエンジンオイルに比べて交換することはあまりないとは思いますが.Vespaの場合はエンジンオイルはガソリンと一緒に混ぜる2ストオイルがそれにあたりますので,このギアオイルはエンジンのオイルとは別の部屋で使われる別のオイルになるわけです.
オイル漏れを起こしているので,ボルトを増し締めしてあげれば終わり,という言い方もできますが,せっかくこの辺りをいじくるなら,ついでにもう一歩メンテナンスしてあげましょう!ということで,ギアオイルを交換してみようかなー?どうかなー?と思い始めました.
で,Webで調べてみるとそれほど難しい作業ではなさそうなので,チャレンジしてみることにしました!何事も経験です. ということでまずは必要物の準備です.手に入れたものは以下の通り.
- トランスオイル:MOTUL(モチュール) TRANSOIL SAE10W30 Amazonにて
- オイル受け:100円ショップで適当な箱を.
- シールテープ:念のためオイルのボルトを締めるとき用に.
- オイルドレンボルト パッキン:銅製 PIAGGIO純正.vespa99.comさんにてネット注文.
- はちみつ容器:オイル注入用.100円ショップ.(これは失敗でした)
- オイル吸着マット:100円ショップで安かったので.無くても大丈夫ですが.
古いオイルは吸着マットやウエスにしみこませ,燃えるゴミとして捨てるつもりです.自動車のエンジンオイルなんかだと量が多いので困りますが,Vespaは量が少ないので何とかなりそうです.
Webでギアオイル交換について調べてみると,Vespaはギアオイルを小さな穴から注入して入れるようで,先の細い簡単な容器があると便利だとか.そこで100円ショップではちみつを入れておくような容器を買ってきました.
シールテープはボルトが甘い時などに水や油を漏らさないようにボルトに巻いたりします.初めての作業なのでどの程度ボルトが緩いのか緩くないのか,そのあたりがわからなかったので準備しました.ホームセンターで100円程度です.
そしてボルトのパッキン.基本的には再利用しないものでしょうから,交換のために入手しました.
パッキンにはいくつか種類があります.私はいわゆる不織布(ふしょくふ)や紙,ゴムでできたパッキンを想像していたのですが,もともとは銅でできたパッキンを使っていたとの話もあり,今回は銅のパッキンを買ってみました.ボルトを締めると適度につぶれ,良い感じのパッキンになるそうです.1枚54円で10枚買っておきました.
もっとも,特にこだわりが無ければ紙や不織布でよいと思います.
では作業に.
先ほどにじんでいたボルトは,オイルの注入口なんですね.まずはこれを外します.
で,ドレンボルト(オイル抜く穴)はギアの底にあるんです.
見えますかね?
スマホを潜らせて撮った写真ですが.なんかこちらもにじんでいるように見えます.あらあら.
このドレンボルトを外せばオイルが抜けますので,買っておいたオイル受けを下に敷いてボルトを取ります.と,真っ黒に汚れたオイルがダァーっと出てきました!ひえええっっ!汚い!予想以上に汚れていたようです.ボルトの増し締めだけで終えなくてよかった…
真っ黒です…
ちなみにオイルを抜くために外したボルトには,古いパッキンが付いていましたので,ボルトをきれいにしながらパッキンを取り除いてあげます.ついていたのは紙のパッキンだったようですね.
ここまでオイルが汚いと,ギアボックス内にも汚いオイルが巡り渡っているでしょうから,フラッシングをしましょう.オイルが抜けたころに,一度ドレンボルトを締め,きれいなギアオイルを入れてあげます.
ドレンボルトに銅パッキンを入れたらこんな感じ.
その後少しVespaを走らせ,またオイルを抜いてあげます. これを2,3度繰り返して古いオイルを洗い流してあげるわけです.
と思ったのですが,ここで問題が.
ドレンボルトに銅パッキンを入れて締めた後,注入口からはちみつボルトでオイルを入れようとしたら… は,入らない!(´;ω;`)
容器の選定を間違えましたね.もっと先が細い容器が無いと,オイルがうまく入りません… く,くそ…
入りません.
こりゃぁダメだとあきらめ,急遽また100円ショップに走ります.
で,見つけた適当な容器がこちら!
何に使うためのモノかよくわかりませんが,とにかくこれならいけそうです.
でかいスポイトにオイルを吸い込ませ,オイル注入口へ.おぉ,今回は大丈夫.ゆっくりですがちゃんと入っていきます. こうしてオイルを入れては少し(1kmほど)走ってオイルを抜き,を2回繰り返してあげました.
ちなみにオイルを入れる場合,入れすぎてもいけないようなので,「適量」を知る必要があります.これはどこかのWebに書いてあった情報ですが,オイルを入れるとそのうち入れた穴からオイルがあふれ出すようになります.そうしたらオイル注入をやめ,様子を見ます.
あふれたオイルはギアのケース外側を伝わり,ドレン部分付近から下に流れます.この流れ落ちるオイルが「線から点に変わったころ」に注入口のボルトを締めるのだとか.感覚的にわかりやすい表現ですよね.私もこの方法を使って,流れるオイルが線から点になってからボルトを締めました.
これはまだ”線”ですね…
これで一連のギアオイル交換は完了です.
試しに走ってみましたが,心なし少しシフトがスムーズになった気もします.感覚的なものかもしれません.あれだけオイルが汚れていたのですから,そう思っても仕方ないでしょう.オイルは3000~5000km走行に一度くらいの感覚で変えてあげると良いようです.
私は通勤などに使ってないので,年間そんなに走らないかもしれませんが,2年に1度くらいはオイル交換をしてあげても良いのだと思います.
ちなみに今回は準備したオイルシールテープを使いませんでした.
漏れが気になったり,本体のねじ山が広がり,ボルトがゆるゆるになっている,などの場合には使えば漏れを防ぐことができます.
本体に傷をつけないように気を使いつつ,どうしてもだめな場合はシールテープを,という考え方でよいのではないかと思います.
うまく交換できてホッとしました.
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