Vespaを入手した時から気になっていた,ウィンカーのガタつき.
左はシフトチェンジをしながら,右はアクセルを回しながら,両方ともウィンカーがカタカタと動くんです.なんというか,そのままだったらポロっと取れてしまいそうな感じです.
見た目にも曲がってる感じがします.いや,曲がってますね.
そこで,インターネットといつものバイブル:レストア&メンテナンス を参考にしながら補修に挑みました.
分解すると色々と造りが理解できて良いですね~.今回も勉強になりました.
手順はこんな感じ↓
左のハンドルから作業を始めました.別にどちらでもいいんですが.
まずはハンドルにかぶせてあるグリップゴムを,マイナスドライバーなどを使いながら1cmほどめくってあげます.めくると右側の写真のように,ねじが見えてきます.ゴムも固いので,この作業もちょっと大変です.
出てきたねじをマイナスドライバーで取ると,ウィンカー根元の黒いプラスチック部分ごと取れるようになります.手順を間違えましたね.最初にウィンカーレンズを外しておくほうが良いと思います.ウィカーレンズはレンズ先端のビス一本でとまっているので外すのは簡単です.
こう見ると,すでにウィンカーランプが斜めになっているのがわかります.うーん.これが正常なのだろうか??思いつつ作業を進めます.ウィンカーランプを外します.ハンドル側の留め金がバネになっているので,ランプをハンドル側に押し込めば簡単にランプを外せます.
ちなみに私のVespaはオレンジのランプとクリアのウィンカーレンズを使ってます.日本で売られていたVespaはこのレンズがもともとオレンジ色をしていたようですね.この車両は私の手元に来る間にカスタマイズされたようです.私の好みなので良いんですけどね.
グリップゴムをめくってビス止めを外し,ウィンカーユニットがポロっと取れるようになっていると,ウィンカーランプを取れば根元のランプ冶具を引っ張ることができます.この部品にはウィンカー用の電気ハーネスがねじ止めされています.このねじ(イモネジと呼びます)を緩めるのですが,基本イモネジってのは小さいもんなので,精密ドライバーなどが無いと通常のマイナスドライバーではハマらないでしょう.
イモネジを緩めて(イモネジは少し緩めるだけでOK)引っ張ると,ランプ冶具がハーネスから外れます.
ランプ冶具を外すと,ウィンカーユニットがやっと取り外せます.錆びてますねー.歴史を感じます.ちなみにハンドル側についたこのブッシュ金具は引っ張ると取り外せますので取り外してみます.
ブッシュ金具を外した後,切れ目の入ったハンドルパイプの先端を少しペンチなので絞めてあげます.これが開きすぎていると,私のようにウィンカーがガタついてしまうようです.かと言ってあまり締めすぎると,今度はウィンカーユニットが入らなくなってしまうので,何度かウィンカーユニットを差し込んでみて,少し力を入れてウィンカーユニットを差し込むようなくらいに調整しながら作業を進めます.
またこの時,やっぱりちょっとウィンカーユニットの骨組み金具が曲がっているようだったので,少しペンチで修正してみました.が,あまりきれいには治らなかったです… でもどうでしょう!最初のころに比べて,ウィンカーランプが少しまっすぐになったと思いません?
ウィンカーユニット良い感じにはまるようになったら,ガタつき調整は終わりです.今度は今までの逆にウィンカーを組んでいきます.グリップゴムをめくって最初に外したねじの穴がそろうようにしながら,ブッシュ金具を取り付け,ウィンカーユニットをはめ込んでから,中を通したハーネスの先にランプ冶具を差し込んでイモネジを締めます.この時,ハーネスを通すユニットの穴の中に小さなバネが入っていますので,これを忘れずに付けます.(取り外しなどの時には無くさないように.私はこれを地面に落として3分くらい地面を這って探し回りました…) このばねでランプが適度な力で押さえつけられる仕組みになっているんですね.
ここまで来たら,あとはグリップゴムに隠れていたマイナスねじを戻します.
と,ここで問題が.このマイナスねじ,いくら締めても突き当たりません.これはねじがはまってないか,ねじ穴が削れてダメになっているか… 仕組み的には,このねじはウィンカーユニットの根元に締め付けられるようになっているため,一度外して穴をよく見てみると… ありゃりゃ.黒いプラスチック部分に締まっていく感じなんですね.結構削れて穴がダメになっているのがわかりました.むーん.こりゃぁ本格的に治すなら,ウィンカーユニットを新調する必要がありそうです.
とりあえず今回は新しい部品も手元に無いので,ガタつきを治すことを目的に作業を進めます.きっちり締まらないマイナスねじは,ある程度奥まで入ったら適度なところで止めておくことにしました.
作業は右側も同様に進めていきます.右側の骨組み金具もだいぶ歪んでますね… これもなんとかペンチで形を整えました.ちなみに先ほど書いた,ユニットの根元にある小さなバネ.こんな感じで土台の穴の中に埋まっています.繰り返しますが無くさないように.
右側のウィンカーのガタつきもなかなか酷かったのですが,やはりハンドルパイプの先端が少し広がっています.こちらもペンチで調整しながら締めてあげます.
ここで気が付いたのですが,根元にはめるブッシュ金具には内側に爪が3つついています.この爪がどこにも接しておらず,なんか浮いた感じになっているんです.しかも3つの爪はそれぞれ開き具合がバラバラ.力で曲がっちゃったような感じです. なので,少しでも安定させるため,爪を内側に曲げ,しっかりとハンドルパイプに当たるようにしてみました.おそらくこのほうがブッシュ金具もしっかり取り付けられるでしょうし,浮いていて意味が無かった爪も,その意味を取り戻すでしょう.
右側のウィンカーレンズをはめてビスを戻せば作業完了! でも右側のマイナスねじもやっぱり穴がダメになっているようですね.こちらもきっちりとねじが止まりませんでした.
ただ,作業前にガタついていた両ウィンカーが,うそのようにきっちり固定されています.作業してよかった! ついでに電気部品ですから念のため動作チェックをしておきます.
エンジンをかけ,ウィンカーを付けて,両方とも問題なく光ることを確認して終了!
作業時間はなんだかんだで1時間くらいでしょうか.
もしお手持ちのウィンカーがガタつくようだったら,少し調整してみるのも手ですね.
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